Diary 2010. 12
メニューに戻る
12月13日 (月)  美味しいラムの店 食べある記 関西編 < 1>

ラムに魔法をかけて…


神戸山の手にかつて「ジャンムーラン」という関西屈指のフレンチレストランがありました。
10年前にジャンムーランはたくさんのファンに惜しまれながら店を閉じました。
ジャンムーランの伝説のシェフ美木剛さんのもとでスーシェフを務めていた栗原敦さんが開かれたフレンチレストラン「ペルージュ」は従って来年5月に10周年を迎えます。
茶路めん羊牧場のラムはジャンムーランからペルージュに引き続き使っていただき、わが牧場のもっとも古くからのお得意様です。

我が家の羊たちに魔法をかけてご馳走に仕上げて下さっている「関西のレストランを訪ねる」にあたって、まずペルージュさんに伺ったのはこの長いおつきあいの賜です。

数日前から体調整えて、紅葉の始まった神戸の街に私たちはわくわくしながら出かけたのでした。

駅から徒歩数分、坂の麓にある可愛いレストランはランチを楽しむファンで満席でした。
蝶ネクタイのにこやかなギャルソンとふんわりした素敵なマダムに迎えられてシェフお任せのコースを頂きました。

20101213-1.jpg



12月14日 (火)  美味しいラムの店 食べある記 関西編

* まずはシェフからの一品 
上品な器に盛られた三種は、旬のさんまを軽く燻製にしたもの、コンソメのジュレの上にウニをあしらったペッコリーナ、ゆずのジュレにズワイガニとアボガドの和え物。
芳醇な旬の味を一口ずつ頂く贅沢。フレンチコースの開幕のときめき。

* 冷前菜は魚貝(かわはぎ・アワビ・イクラ・カラスミ)と彩り鮮やかな野菜の融合。
キンカンのタルタルソースが爽やかにこれらの食材をまとめ上げてくれる。

* 幸せな気分に浸っていると、温前菜の登場。
これまた季節感溢れるキノコ(松茸・ジロール茸・トランペット茸)とふくよかな穴子のガレット。
かかっているのはふわふわのシャンパンソース。思わず「パーフェクトなコラボや!」と歓声。

20101214-1.jpg 20101214-2.jpg 20101214-3.jpg



12月15日 (水)  美味しいラムの店 食べある記 関西編

* メインディッシュの肉料理に我々が選んだのは
「北海道茶路めん羊牧場の仔羊ロースト」「北海道茶路めん羊牧場の仔羊内臓ソテー」「北海道白糠町松野さんの蝦夷鹿のロースト」「ブレス産仔鳩のローストレンズ豆煮込み」(4人で行きましたので。)

その中で特筆すべきはやはり「仔羊の内臓ソテー」でしょう。
骨付きステーキを中心にして、心臓・腎臓・肝臓・タン・胸腺肉・脳みそが一切れずつソテーになってまるで時計の文字盤のように並んでいるのです。
全内臓の味と食感が一口ずつ楽しめる一品です。
羊の命が一皿の上にまるごと乗っているようで「羊さんありがとう!」と言いたくなりました。

命を余すことなく美味しく供してくださったシェフにも「ありがとうございました!」身びいきで恐縮ですが、お薦めのメニュー。
この内臓のソテーを毎月2回必ずオーダーしてくださる常連客がおられると聞きました。

そして白糠町松野さんの蝦夷鹿、鹿肉ってこんなに美味しいんだ!と一同感嘆しました。
甘酸っぱくて濃厚なブルーベリーソースが淡泊な鹿肉に魔法をかけたような一品です。
松野さんは茶路めん羊牧場の川上、わが牧場主とは旧知の間柄です。

それにしても登場する器もひとつひとつ美しくて、料理がまるで絵画のよう!

20101215-1.jpg 20101215-2.jpg



12月16日 (木)  美味しいラムの店 食べある記 関西編

最後はデザートのチョイスに悩む。
どれもこれも味わいたくて4人がそれぞれ

* 「生カカオのブラマンジェ アングレーズソース」(今、生カカオが大人気って知ってました?)

* 「黒タピオカ入りジャスミンのスープ」(名前だけでは想像できないでしょ?上品なジャスミンの香りとタピオカの食感が意外な世界に導いてくれる幸せとでも申しておきましょう。)

* 「アールグレイの紅茶プリン」(これは開店当初からの人気メニューだそうです。この日は柿のシャーベットが添えてありました。)

* 「温かい栗のパン・デピス かりっとしたキャラメリゼ はちみつのグラス添え」(パン・デピスの食感と上品な甘さが絶品。)

いずれのデザートも甘すぎず、季節感と食感をとても大切にした演出で、大満足の「シメ」でした。


料理は超一流なのに、店の雰囲気は実にアットホームでその居心地の良さに気がついたら3時間近くも過ごしておりました。
ランチタイムを超過して盛り上がる我々の元へ栗岡シェフが来てくださいました。

20101216-1.jpg 20101216-2.jpg



12月17日 (金)  美味しいラムの店 食べある記 関西編

――――こんなに素敵なお料理に仕上げるにはきっと素材へのこだわりがおありなのでしょうね?

「いえ・・・こだわりというほどのもんでは…好きな素材を使いたいな…くらいのもんで」

さぞや次々と蘊蓄が飛び出すのかと思いきや、恥ずかしそうに言葉少なに微笑まれました。
そうでした。料理が全てを物語っているのにこれ以上何を聞く必要があるのでしょう!

「武藤さんのラムはにおいが少なくて食べやすいです。モノが新鮮なのでソテーするだけで十分なんです。」と言って下さいました。
一度牧場まで来てくださった折、羊の種類が多いのに驚いたとのこと。
「いろんな種類の羊を食べ比べたいですね。」とおしゃっていました。

静謐な日だまりのようなお人柄はペルージュのお店の雰囲気に重なります。
フレンチはどうしても○○記念日に!となりがちですが、平日にフト立ち寄れる素敵なお店に出会えた幸福に感謝…。

★食べ歩きと撮影は、京都在住 牧場主の姉・兄たちでした★

20101217-1.jpg 20101217-2.jpg 20101217-3.jpg



12月18日 (土)  美味しいラムの店 食べある記 関西編

「栗岡さんそしてペルージュのスタッフの皆様いつもありがとうございます。」


ペルージュが来年5月で10周年を迎えられると伺い、それ以前のジャンムーラン時代に羊を扱ってもらった期間も含めると、最も長く、そして多く茶路の羊とお付き合いしていただいていることは間違いないと思います。
開店以来休暇のご連絡を頂く以外は無条件で、欠かさず枝肉と内臓を納め続けさせていただいておりますが、季節や月齢によって微妙に変化する羊を知り尽くして、それを生かして調理することが当たり前のこととして、腕を振るっていただいているわけで、羊飼いの思いを素材で受けとめていただいているのだと感謝しております。
まだ私がそのお料理を食べていないのは残念であり、失礼な話ですが、今回の取材から、その香りや食感が伝わってくるような気持ちになり、必ず食する機会を作りたいと思っています。
皆様もぜひ一度ペルージュにお立ち寄り下さい。
もちろんメインディッシュは羊をご指名下さいね。

                         茶路めん羊牧場
                         羊飼い 武藤 浩史



2010/12
SuMoTuWeThFrSa
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 

前月     翌月